業者丸投げでいい?やらなきゃいけない賃貸の管理・運営4つのお仕事

2016/06/15

業者丸投げでいい?やらなきゃいけない賃貸の管理・運営4つのお仕事

賃貸あれこれ

賃貸経営にはいろんなリスクやトラブルの種があるなぁ…。といつも思う、たのちん管理人なむ。

大家さんの賃貸経営を支える力強いパートナーである管理会社。

お任せください!と力強く言ってくれると思うのですが、ほ・ん・と・う・に、お任せしっぱなしでいいのでしょうか?

 

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管理・運営丸投げで成り立つほど賃貸経営は甘くない??

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賃貸住宅経営は、不動産を所有して入居者に貸したらあとは自動的に稼ぎになるような簡単な事業ではありません。

 icon-angle-double-right 家賃は間違いなく入金されているか
  滞納があったときにはどうやって回収するか
  無断でペットを飼っている人がいたらどうするか
  ゴミ置き場がいつもぐちゃぐちゃでクレームの電話が毎週かかってきたらどうするか
  断水してしまったらどうするか
  漏水してしまったらどうするか
  火事が起きたらどうするか
  事件や事故で人が亡くなったらどうするか…。

不特定多数の方がそこで暮らしている以上、日々さまざまなことが起こります。

賃貸住宅は建ててから、買ってからの管理・運営が本当に大変です。

そこには専門的で多岐にわたる業務がありますから、ひとりですべてをこなしている大家さんはなかなかいらっしゃらないかもしれませんね。

この仕事は自分でやろう、この仕事は業者さんにお願いしよう、とうまく調整されていることと思います。

しかし中には賃貸経営で必要な業務内容がよくわからず、業者さんに言われるままにお任せしている大家さんもいらっしゃると思います。

もちろん、信頼できる業者さんにすべてをお任せして安定的に賃貸経営できればそれがいちばん安心なのですが、入居率や家賃が下がり気味だったり、トラブルの報告が増えてきていたり、修繕費などの費用がかさみがちだったりすると不安になりますよね?

 icon-angle-right この不動産屋さんに任せていていいのかな?
  どこの管理会社がいいのかな?

と思ったときに、自分の物件が今どんな課題を抱えていてどんな対策が必要なのかがわからなければ手の打ちようがありません。

 icon-hand-o-up 賃貸経営に関係の深い事業者と管理・運営の業務について把握しておきましょう。

 

賃貸経営に深くかかわる3つの事業者について知っておく

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賃貸住宅の「管理・運営」に関係が深い事業者さんは3種類あります。

  1. 不動産業者
  2. 宅地建物取引(宅建)業者
  3. 管理業者

細かく拾うとそれはそれはたくさんの業者さんが関わりますが、それらは管理運営業務の根源というより2次的3次的な関わりになりますからここでは割愛します。

それぞれの事業者さんの役割を理解すると、使い方がわかります。

…使い方って言い方、少し乱暴ですねw

得手不得手がわかってお任せする業務の内容が変わります(意味は同じw)。

 

1.不動産業者<大家さん>

ここでいう不動産業者は広義の不動産業者になります。

売買・仲介・賃貸・管理など、不動産に係る取引全般を対象とする業種のことを指します。

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後述する「宅建業者」も「管理業者」も「不動産業者」の一部です。

あまり認識はないと思いますが、賃貸不動産の売買をし、賃貸をし、管理まで行う大家さんという職業は大枠に嵌めるとするなら「不動産業者」です。

大家さんが賃貸経営の事業主でありボスです。

そんな大げさなw

と、笑われると思いますけれど、その土地に住居を建てて人を住まわせる事業というのは、その街の消費にも雇用にも税収にも関わる、経済活動ですよね。

  ヒトを動かしてその街を形づくる一翼を担っているすごいお仕事です。

そういう認識を持ってらっしゃる大家さんはあまりいらっしゃいませんけどね…。

なむは大家さんのお仕事をリスペクトしています。

想いがあるので、ついついキツイことも言ってしまうのですけれど…すみません…。

  大家さんにできること、大家さんだからこそやれることがたくさんあるのに…。
  いくらITが発達したって、人工知能が優秀になったって、ヒトがヒトである以上繋がりは断ち切れません。
  街もコミュニティも「場所」にできるものなのにな…。
  その「場所」を提供できるお仕事って、いろんなことの根幹なような気がしています。

あ。

なんかまた余計な脱線w

六本木ヒルズ虎ノ門ヒルズで有名な森ビルなども基本的には大家さんだとなむは勝手に思っております。

最強大家さんですねw

*賃貸経営に関連する3つの事業者①大家さん(内部リンク)

 

2.宅地建物取引(宅建)業者<賃貸仲介店>

不動産業の中でも、宅地建物取引業法の適用を受ける業務を主業にしている業者さんですね。

すなわち、

 

(1)自らが行う宅地や建物の売買や交換

(2)売買や交換、貸借をするときの代理や媒介

を、業として(不特定多数を相手方に反復継続して)行う事業者さん、です。

  「宅地建物取引業」は、宅建業法に基づいた免許を受けた者しか営むことができません。

宅建業の免許を受けるためには、専門家である宅地建物取引士を一定数以上おかなければいけませんので、誰でも簡単にやれるものではありません。

大家さんは「不動産の賃貸」が仕事だけど、免許はいらないの?と疑問に思われるかもしれません。

上枠内の(1)をよく見てみてください。

 icon-caret-right 自ら行う「賃貸」は、宅地建物取引業に含まれていません。

大家さんは自分の物件を貸す、ので免許はいらないんですね。

しかし例えば、仲良しの大家さんの持っている空室に入居希望者を斡旋して賃貸借契約を仲介した、などということがあったらそれは宅建業になります。免許が必要です。

宅建業者さんには、宅地やマンションの分譲業者さんや売買を仲介してくれる業者さんも含まれますが、賃貸経営でいちばん関わりが深くなるのは、賃貸借契約を仲介してくれる業者さんですね。

ここからは賃貸仲介業者さんを中心に考えます。

*賃貸経営に関連する3つの事業者②仲介店(内部リンク)

 

3.管理業者<賃貸管理会社>

管理業者には大きく分けて2種類あります。

分譲マンションの管理業者賃貸の管理業者です。

「管理業者」というくくりでは同じですし、建物の設備やメンテナンスの点においては業務が被る部分も多々ありますが、根本となる部分が全く違います。

分譲マンションの管理は、マンション1戸1戸の区分所有者で組織するマンション管理組合の運営業務をサポートすることが主業です。

区分所有者ひとりひとりがオーナーである分譲マンションでは、大きな資産であるマンションを共同管理していくための専門的な知識が必要で、それらを十分に得ることが難しい区分所有者のために「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」という法律で守られています。

一方、賃貸マンションなどの管理では、オーナーは消費者ではなく事業主であり経営上必要なサービスは自ら取捨選択することが当たり前ということで、これまで「賃貸管理業務」に法の規制や一定のルールはなく、各事業者に委ねられてきました。

しかし、追い出しや閉め出し、夜討ち朝駆けなどの過剰な自力救済や、敷金返還トラブルなどの増加に伴い、一部に悪質な管理業者がいる実態を鑑みて、2011年に「賃貸住宅管理業登録制度」が施行されました。

この制度は、賃貸住宅管理業に一定のルールを設けてそれに該当する管理業者を登録させることで、ちゃんとやってる業者はここですよ、ここに管理委託しましょうね、と周知するための制度です。

法的な規制はない、あくまで任意登録の制度ですが「賃貸住宅管理」を主業にしている会社は少なくとも登録しているはずです。

  みなさん、ご存じでしたか?

施行されて4年ちょっと経つ制度ですが、まだまだ周知徹底されているとは言い難いです。

でも、最低でも、この制度に登録していない、または存在すら知らないなんていう業者さんには、管理はお任せしない方がいいかもしれませんね。

*賃貸経営に関連する3つの事業者③管理会社

 

不動産業者 宅建業者 管理業者
大家さん 賃貸仲介店 賃貸管理会社
賃貸経営に関連する3つの事業者①大家さん 賃貸経営に関連する3つの事業者②仲介店 賃貸経営に関連する3つの事業者③管理会社
制限/制度 なし 宅地建物取引業法 賃貸住宅管理業登録制度
資格/なし 宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士
不動産の賃貸 賃貸物件の仲介・代理 賃貸物件の管理
1.受託管理
2.サブリース
家賃
ストック収入
仲介手数料
フロー収入
管理委託料
ストック収入

 

管理・運営業務に深くかかわる賃貸管理会社

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大家さんが賃貸経営を長期的に継続していくにあたって一番関係が深くなるのは「管理会社」です。

前項では分類上「宅建業者」と「管理業者」を分けましたが、多くの場合兼業しています。

所有物件の入居対応から集金、リフォームや設備の交換まで全部自力でやってしまうような、スーパー大家さんも世の中にはいらっしゃいますが、普通の人はできませんので、なにかしらの管理をやってくれる業者さんとタッグを組むことが多くなると思います。

賃貸管理会社さんは、

 

1.賃貸仲介をメインの業務として行いながら賃貸管理も受託する

2.賃貸管理をメインの業務として行いながら賃貸仲介も行う

3.賃貸管理のみを行い賃貸仲介は他社と協力

の3パターンくらいの分類ができます。

上から下(1から3)にかけて、管理業に関する専門性が高くなります。

例えば、賃貸経営に関するマネジメント能力や、漏水事故や入居者からのクレームなどの緊急対応に即座に動いてくれる率が高まると思います。

逆に、入居募集に関しては仲介専門の部隊がある1がいちばん強くなる傾向になります。

どういう強みや特色がある管理会社とタッグを組むかが、オーナーさんのセンスの見せ所です。

*管理と仲介の関係

 

賃貸管理会社との契約は2タイプ

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家賃の集金やクレーム対応、建物管理などの管理業務をしてくれる管理会社との契約形態は2タイプあります。

 

1.管理委託契約

2.サブリース(一括借り上げ)契約

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1.管理委託契約とは

家賃などの入金管理やクレーム対応、契約更新の事務などの入居管理業務、また、建物の清掃、設備の点検やメンテナンス、法定検査などの賃貸管理業務の全部または一部を、管理会社に業務委託する契約です。

管理会社は、大家さんと入居者の賃貸借契約の間に立ち、賃貸経営が円滑に行くように支援します。

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*管理委託契約と重要事項説明(内部リンク)

 

2.サブリース契約とは

大家さんが所有している賃貸マンションなどを管理会社が1棟丸ごと借り上げて、管理会社を貸主として入居者に転貸する管理形態です。

大家さんには毎月決まった借上げ賃料を支払い、管理・運営業務はすべて管理会社の責任で行います。

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*サブリース契約と重要事項説明(内部リンク)

 

2種類の比較

*どっちがいい?管理委託契約とサブリース

 

管理形態による注意点

*上手な管理会社の選び方・使い方

*サブリースで気をつけること

 

 

賃貸経営に必要な4つの管理・運営業務

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ここまでで賃貸経営にかかわる業者とその役割についてみてきましたが、大切なのは賃貸経営にはどのような業務が必要で、どの部分をどの業者に任せるかを大家さんがきちんとコントロールすることです。

一昔前のように、賃貸経営は建てたら儲かる左うちわの商売ではなくなりました。

末永く安定した利益を創出するためには、空室期間をできるだけ少なくしたり、長く住んでもらうための施策や、事件事故を起こさないためのメンテナンス、単年度の損得ではない将来を見据えた経営計画などが必要です。

「マンションは管理を買え」と、分譲マンションの購入マニュアルには必ず書いてありますが、これは優れた管理会社を探してお金を払って買え、という意味ではありません。

管理組合がきちんと機能していて、自主的に考え、業者をうまく使って、自らの資産の価値を維持し、または高める努力ししている、管理状態のいいマンションを買え。という意味です。

 icon-hand-o-up あくまでも、自分の資産を守るのは自分ということですね。

一生懸命親身になって粉骨砕身働いてくれている業者さんでも、業者は業者です(言い方悪いですが…)。

大家さんの賃貸経営を誰よりも考えないといけないのは大家さん自身です。

必要な業務の基礎知識くらいは、キチンと整理して頭に入れておきましょう。

 

賃貸経営に必要な業務①:入居募集

  どんなにテナントリテンションを頑張っても、入居募集がなくなることはありません。

最近では大家さんが入居者と直接取引できる入居募集サイトもあるようですが、まだまだ広く一般的に活用されているとは言えない状況です。

基本的には、賃貸仲介店さんの協力を仰いで入居者を探してもらうことになるのですが、仲介屋さんにお任せするだけですんなり入居が決まるほど甘くない現実もあります。

大家さんがやらなくてはいけないこと、大家さんでないとできないこともたくさんありますから、積極的に協力していくことが必要です。

入居者の募集にかかる業務には以下のようなものがあります。

  • 募集のための業務
  • 入居のための準備
  • 賃貸借契約
  • 金銭授受、引き渡し
  • リフォーム
  • リノベ-ション

など

*賃貸経営に必要な業務①:入居募集

 

賃貸経営に必要な業務②:入居管理

無事入居していただいたら、運営業務のスタートです。

  入居者さんに長く快適に住んでいただくために、円滑な運営業務は大事です。

ちょっとした問い合わせから、深刻なクレーム、トラブルまで、日々さまざまなことが起こります。

少しの対応ミスが早期退去に繋がったり、退去後まで長く続くようなトラブルに発展したり、物件の管理を難しくしてしまうこともありますので疎かにはできない大切な業務です。

また、最近ではテナントリテンションという概念も出てきて、賃貸経営のサービス業としての側面もフォーカスされています。

入居中の管理業務には以下のようなものがあります。

  • 家賃などの集金
  • 滞納督促
  • クレーム対応
  • 故障、修理等の対応
  • 更新業務
  • 事故対応
  • 解約業務

など

*賃貸経営に必要な業務②:入居管理

 

賃貸経営に必要な業務③:建物管理

建物や設備などは経年とともに劣化します。

賃貸物件は家賃収入という収益を上げてくれる資産ですから、ハード面のメンテナンスは資産価値と収益力を上げてくれる大切な業務です。

  建物のメンテナンスには、減っていく価値を維持する「修繕」と新しい価値を付加し高める「改良」の考え方があります。

利益を出さなくてはいけない賃貸経営では、100%の「修繕」「改良」を行うことは難しいこともあります。

経営方針を鑑み、必要かつ効果の高い投資を考える必要があります。

建物の管理業務には以下のようなものがあります。

  • 清掃業務
  • 法定点検
  • 定期巡回点検
  • 緊急トラブル対応
  • 事故対応
  • 修繕工事

など

*賃貸経営に必要な業務③:建物管理

 

賃貸経営に必要な業務④:経営計画の策定・修正

大家さんがやらなくてはいけない一番大事な業務はコレです。

難しく考える必要はありませんが、大家さんの経営方針がすべての業者さんの動きに連動しますのであいまいでは効率的な賃貸経営はできません。

節税のための賃貸経営なのか、相続のためなのか、資産運用のためか、事業を拡張していく目的があるのか、短期間の運用でキャピタルゲインを得るのか、次世代に受け継ぐにはどんな準備がいるのか…。

  大家さんの経営スタンスによって、取りうる手法は全く変わります。

管理会社や資産管理の相談をしているコンサルタントさんのアドバイスは参考にしたとしても、ここの最終判断だけは大家さんがしなくてはいけない大事な仕事です。

簡単にまとめてみます。

  • 収支計画 … 収入と支出のバランスを考える、売上を上げる・経費を減らす施策
  • 投資計画 … 費用対効果の高い投資を行う
  • 資金計画 … キャッシュフロー確認、借入・返済の計画、税金の計算など
  • 経営計画 … 不動産の活用について、今後の企画、法人化、相続・事業継承など

*賃貸経営に必要な業務④:経営計画の策定・修正(内部リンク)

 

賃貸経営の指揮者は大家さん

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大家さんは賃貸経営のコンダクターとして、これらの業者さんをうまく使って、ご自身の事業を円滑に行っていく必要があります。

管理会社を活かすも殺すも、活用するも搾取されるも、大家さん次第です。

 

リスクNo.9 地震や火災などの災害リスク

 

-No.8管理運営リスク
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