マクロでみる空室対策!人口とストック戸数の推移から考えてみる

2016/06/15

マクロでみる空室対策!人口とストック戸数の推移から考えてみる

賃貸あれこれ

賃貸経営で大事なのは、満室経営!空室対策!

鼻息荒く息巻いてみても、そもそも急速な過疎化が進んでいるエリアだったり、家賃の下落が激しいエリアだったりすると、根性論だけではなかなか空室は埋まってくれません。

まずは冷静に、大局観をつかむところから空室対策について考えてみます。

 

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まずは現状把握と未来予測からはじめてみる

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賃貸の空室対策というと、みなさんどういうやり方を思い出しますか?

  お部屋のリフォーム

  モデルルームの作成

  ウェルカムバスケットの設置

  独自のホームページを作る

  仲介店や管理会社に菓子折り持って行く

  仲介店や管理会社を飲みに連れていく

  ADを上積みする

  担当者を詰める

  さらに店長を詰める

  袖の下を用意する

 icon-caret-right 泣きおとす←

などなど…が、主だったところでしょうか??

もちろんこれは間違ってないですし、王道の空室対策です(一部除くw)。

しかしここではもう少し俯瞰して、そもそもどうして今空室に悩まされているのか、そしてこれからどうなっていくのか、の根本を見ていきます。

 icon-hand-o-up 「マクロ視点で検証する賃貸住宅経営」 ←クローズアップ現代みたい

はじまりはじまり~♪ ←紙芝居みたいw

 

人口推移をみる

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まずはそもそも論の大本、人口についてみておきます。

賃貸住宅経営は人の数に左右されます。

カップ麺市場だったら、ひとりの方に何個買ってもらうか、シェアを伸ばすかでカバーできますが、賃貸住宅は通常、ひとりで2戸も3戸も借りません。

人口は今、どのくらいで、これからどうなっていくのでしょうか?

推計データ見てみます。

平成22年の日本の総人口は同年の国勢調査によれば1億2,806万人であった。

出生中位推計の結果に基づけば、この総人口は、以後長期の人口減少過程に入る。平成42年の1億1,662 万人を経て、平成60年には1億人を割って9,913万人となり、平成72年には8,674 万人になるものと推計される。

*引用:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」

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*引用:内閣府「平成26年版高齢社会白書(全体版)」

  棒グラフが日本の人口です。

ゆる~っとですが、2010年をピークに人口は下降モードに入っています。

  そして折れ線のグラフは高齢化率(全人口における65歳以上の方の比率)です。

2013年に25.1%を記録して、日本人の4人にひとりは65歳以上になりました。

しかし容赦なく未来予測のグラフはぐんぐん伸びていますね。

 

これだけ見ているとピンとこないので、自分に置き換えてみてみます。笑

1977年生まれのなむが65歳になるのは2042年ですね。

この折れ線グラフになむが反映されてくるのは…、右から4列目、2045年です。

…生きてればですが。笑

その頃にはなんと人口は1億人を切ろうとしているんですね。

 icon-caret-right 今より人が2割減っています。

2割減ったらギューギューの満員電車で悩まされることはなくなりそうですし、シルバーシートは譲ってもらいやすくなりそうですが、なんかさみしいですね…(てゆうか、シルバー専用車両とかありそうw)。

  高齢化率は37.7%

3人集まったらぜったいひとりは高齢者。

文殊の知恵は出やすそうですけど…機動力は低そうです。

なむは子供がいません(-。-)y-゜゜゜

結婚してないし…(T_T)

ということは、どこぞかのお若い方ふたりに面倒見てもらわなきゃいけないんだ…。

ひとりをふたりで支えるって…。

どこぞかの若者、1.5人前働かなきゃじゃん…。

忍びない…。

忍びなさすぎる…。

そんなん無理。

そんな他力本願無理w

死ぬまで元気でなんとか自分で稼いで食えるようにしなければ。

そして自分の力で食えなくなる前にぽっくり逝かなくては。

そんな未来です(なんだそれw)。

 

世帯数推移をみる

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人口推移をみたら世帯数の推移を見ないわけにはいかないですね。

 icon-hand-o-up なぜなら賃貸住宅は世帯単位で借りるからです。

実際に賃貸経営で重要なのは、人口よりもこの数字です。家族の数ですね。

世帯数は今、どのくらいで、これからどうなっていくのでしょうか?

推計データ見てみます。

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*引用:国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数将来推計(平成25年1月推計)」

これをみると、世帯総数のピークは2019年、その後ゆるやかに減少することが予想されています。

さっきの人口データのピークと違いますね?

  人口のピークよりも数年遅れています。

人口は減り始めているのに、世帯数が増えているというのはどういう事かというと、世帯のミニマム化が進んでいることを意味しています。

3人家族だったお宅から息子さんが独立したら1世帯が2世帯になりますが、1世帯当たりの人数は減っていますね。

また、ご夫婦ふたり暮らしだったお宅のご主人が亡くなったら、世帯数は変わりませんが、世帯人数は減っています。

こうしてどんどん家族の人数が減ってきています。

グラフを見るとよくわかります。

「単独」とあるのはひとり暮らし世帯です。

2030年までコンスタントに増え続けます。しかし、先ほど人口グラフ見ましたよね?増えるのは若者ではなく、単身高齢者世帯です。

「核家族世帯」を見てみましょう。

「夫婦と子」いわゆるファミリー世帯は減る一方、逆に「ひとり親と子」世帯は伸び続けます。

逆に「その他」世帯、まる子ちゃん家のような3世代家族は減りつづけます。

  「単身高齢者いややー」

  「シングルマザーいややー」

なんて入居者より好みしている場合じゃないかもしれませんね。

 

住宅の数と空き家をみる

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人減るねー。

家族の数も減るねー。

ときたら、次はなに見ます?

家の数でしょう!(ドヤ顔)

国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、総世帯数は2020年の5,305万世帯をピークに、2025年には5,244万世帯に減り、その後も減少が見込まれます。空き家率の上昇を抑えるためには、世帯数の減少に応じて、総住宅数も減らしていく必要があります。
国土交通省の平成26年度「住宅着工統計」によると、2014年度の新設住宅着工戸数は88万戸で、5年ぶりに減少に転じました。NRIの予測では、2030年度までに新設住宅着工戸数が53万戸に減少すると見込んでいます。しかしながら、新設住宅着工戸数が減少しても、それを上回るスピードで世帯数の減少が見込まれます。このため、既存住宅の除却や、住宅用途以外への有効活用が進まなければ、2033年の総住宅数は約7,100万戸へと増大し、空き家数は約2,150万戸、空き家率は30.2%にいずれも上昇すると予測されます。

総住宅数、空き家数および空き家率の実績と予測結果

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*引用:株式会社野村総合研究所「住宅の除却・減築などが進まない場合、2033年には空き家が2,000万戸超へと倍増」

日本人は新築大好きです。

 icon-angle-right 猫も杓子も新築。

  豚に新築。

  馬の耳に新築(違うw)。

  プレハブでも新築。

中古住宅なんて20年で価値ゼロです。竣工した瞬間に2割減です。

  家は資産?

  使い捨てヤドカリ小屋の間違いでしょ?ぶふーw

という国です(多少?誇張しておりますがおおむね間違っていないはずです)。

そんな世の中を変えようと動いておられる皆さんもおられますし、その活動は支援されてはいますが、いかんせん日本は今景気が悪いもんで、

 icon-angle-double-right 新築売りたいーw

  カンフル剤打ちたい-w

  ドーピングしたい-ww

という欲望からなかなか抜け出せません。

余るのわかってるのに建てさせるというこの矛盾

しかしいかんせん個人単位ではどうにもならない面もありますから、ぐいぐい伸びると予測される空室率に抗うべくなんとか自己防衛していくほかありません。

 

マクロの視点で見る賃貸経営

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ここまでの統計・推計のデータはあくまでも巨視的で、個別事情まで考慮されているわけではありません。

話が大きすぎてピンと来ないかもしれませんが、20年・30年と長期にわたることがベースの賃貸経営では大局観に立ってものをみることは大事な気がしています。

ひとつ例をあげると、人口減少局面では高齢化が進めば進むほど反比例して生産年齢人口が減ります。

賃貸住宅のメインターゲットは、20代~30代の単身者から子育てファミリー世帯がこれまでの常識ですよね?

住宅のストックが増え続ける中、若者世代は少なくなっていく一方…。

 icon-caret-right 少ないお客さんを奪い合う戦いが激しくなることは疑う余地がありません。

ある日突然、所有するマンションの隣に大企業のライン工場ができて労働者人口が増えまくってくれればいいですが、そんなことはなかなかありません。

これまで当たり前だったいわゆる「フツウ」の入居者さんを見つけることが難しくなるということですね…。

となると、なかなかハードルが高いと思っていた入居者層も受け入れられる体制をとる必要が出てくるかもしれません。

例えば、

 icon-angle-right 役所と連携をして生活保護受給者の入居を促進

  安否確認システムなども活用して単身高齢者向けのサービスを考える

  シングルマザーやシングルファザーなどの単身親世帯の受け入れ

  外国人入居者の受け入れ態勢、コミュニティ形成

このようなセーフティネットが必要な方への住まいの整備。また、

  ただのペット可ではなく、ペットと一緒に暮らすための住まい、ペット共生住宅

  シェアハウスやコレクティブハウスのような暮らし方の提案

  音楽専用、ゴルフ専用、バイク専用、女性専用、高齢者専用…などのコンセプトハウス

  原状回復義務をなくして入居者のDIYを促進

  飛び抜けて高級な賃貸住宅

などのニッチな特色をつけた住まい。

いろんなことを考える必要がありそうです。

場合によっては、資産の組み替えをした方がいいこともあるかもしれません。

すごく雑に言うと、過疎化が進む田舎の賃貸住宅を売って都会の不動産を買う、とかです。

もちろん、ローンの残高、土地への愛着、相続の意思、地主としての意地、賃貸経営は土着の家族経営なことが多いので合理性だけを突き詰めて考えられないことも多いです。

でも、どうしたら家族にとって、入居者にとって、街にとっていいことになるのかを考えるのも大家さんのお仕事なのではないでしょうか。

大きく市場を俯瞰したら、そのあとご自身の個別事情をみてみるとまた取りうる手が変わるかもしれません。5年後、10年後、ご自分の賃貸経営がどうなっているか、どうしたいかをシミュレーションしてみるのもいいかもしれません。

そこから見えてくる空室対策もあるのではないでしょうか?

 

具体的にはどうする?入居募集の方法

 

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